MACアドレスとは？
意味・定義
MACアドレスは、ネットワーク機器に固有の識別番号を割り当てるためのハードウェアアドレスです。通常、6バイト（48ビット）で構成され、16進数で表記されます。これにより、ネットワーク内でのデータ転送時にデバイスを一意に特定することが可能です。MACアドレスは、製造時に各通信機器に割り当てられ、変更不能な特徴を持っています。多くの場合、デバイスのネットワークインターフェイスカード（NIC）に記録されており、ネットワークの管理やトラブルシューティングにおいて重要な役割を果たします。
目的・背景
MACアドレスが必要とされるのは、ネットワーク上の個々のデバイスを正確に識別し、通信を確立するためです。IPアドレスが論理的なアドレスであるのに対し、MACアドレスは物理層での識別を担っています。これにより、異なるネットワークセグメント間でデバイスを追跡することが可能になります。MACアドレスは、ネットワーク内でのデータパケットの転送経路を管理するための基礎情報としても利用され、ネットワークトポロジーの設計や最適化において重要です。
使い方・具体例
- ネットワーク管理者が特定のデバイスを識別し、アクセス制限を設定する際に利用します。
- デバイスの故障や不具合を特定するため、MACアドレスを使用してネットワーク上の通信ログを分析します。
- 企業内のネットワークで、特定の機器に優先的に帯域を割り当てるためにMACアドレスを用います。
- 無線LANのセキュリティ設定において、特定のMACアドレスのみ接続を許可するフィルタリングを行います。
- 購入したネットワーク機器の設定時に、MACアドレスを確認して適切なポートに接続します。
関連用語
- IPアドレス
- ネットワークインターフェースカード
- DHCP
- ARP（Address Resolution Protocol）
- VLAN
まとめ
- MACアドレスはネットワーク機器を一意に識別するためのハードウェアアドレスです。
- ネットワーク内でのデバイス追跡や通信管理に不可欠な役割を果たします。
- 様々なネットワーク管理やセキュリティ設定において利用されています。
現場メモ
現場においては、MACアドレスの管理が適切でないと、ネットワークトラブルの原因を特定するのが難しくなることがあります。特に、多数のデバイスが同時に接続される環境では、MACアドレスを活用したトラブルシューティングが効率的です。また、セキュリティ対策としても、MACアドレスフィルタリングは有効ですが、設定ミスにより正当なデバイスが排除されてしまうこともあるため、注意が必要です。