k-NN法

k-NN法とは?

意味・定義

k-NN法(k-Nearest Neighbors法)は、機械学習における分類および回帰手法の一つです。この手法は、与えられたデータポイントに最も近いk個のデータポイントを探し、その近隣のデータの情報を基に予測を行います。kの値はユーザーが設定でき、分類の場合は近隣のデータの多数決によってクラスを決定します。回帰の場合は、近隣のデータの平均値を用います。k-NN法は、シンプルで直感的なアルゴリズムであるため、初心者にも理解しやすい特徴を持っています。

目的・背景

k-NN法は、データのパターンを識別し、新しいデータのクラスを予測するために開発されました。特に、ラベル付けされたデータが存在する場合、この手法は非常に効果的です。多くのデータが存在する中で、どのように新しいデータがどのクラスに属するかを判断する必要がある場面で役立ちます。例えば、顧客の購買履歴をもとに新商品を推薦する際や、異常検知などのシナリオで利用されます。k-NN法は、他の複雑なアルゴリズムと比較しても、容易に実装できるため、多くの実務で採用されています。

使い方・具体例

  • 顧客データを分析する際、顧客の年齢や購買履歴を基に、類似した顧客グループを見つけるためにk-NN法を使用することができます。
  • 医療データにおいて、患者の症状をもとに似た症例を持つ患者を検索し、治療方法を提案するための支援に活用することができます。
  • 画像認識の分野では、画像の特徴量を抽出し、類似の画像を検索するためにk-NN法を利用することが一般的です。
  • テキストデータの分類において、文書の特徴を元に似た文書をグループ化し、その中から適切なラベルを付与する際に役立ちます。

関連用語

まとめ

  • k-NN法は、近隣データを基に新しいデータの予測を行う手法です。
  • 主に分類や回帰問題に利用され、シンプルで直感的な特性があります。
  • 多くの実務でのデータ分析や予測に利用される有効な手法です。

現場メモ

k-NN法を導入する際の課題として、大量のデータに対する処理速度が挙げられます。特にデータ量が増えると、計算負荷が高くなり、パフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。また、kの値の選定が結果に大きく影響するため、適切な値を選ぶためにクロスバリデーションを行うことが重要です。