etlとは?
意味・定義
ETLとは、「Extract(抽出)」「Transform(変換)」「Load(格納)」の頭文字を取ったプロセスで、データを一つのシステムから別のシステムへ移動させるための手法です。具体的には、まず必要なデータをソースから抽出し、その後、データのフォーマットや内容を目的に合わせて変換し、最後に変換されたデータをデータベースやデータウェアハウスに格納します。この一連の流れを通じて、データを有効に活用できる形に整えることができます。
目的・背景
ETLは、企業がデータを効果的に活用するために不可欠なプロセスです。多くの企業は、様々なシステムから膨大なデータを収集していますが、そのデータがバラバラだったり、形式が異なったりすると、分析や意思決定に利用するのが難しくなります。ETLはこうした課題を解決し、データの一元管理を実現します。これにより、ビジネスインサイトを得やすくし、迅速な意思決定をサポートします。
使い方・具体例
- システム間で顧客情報を統合し、マーケティング施策に役立てるために、CRMデータを抽出して分析用に変換後、データベースに格納します。
- 売上データを月次で抽出し、特定のフォーマットに変換した後、データウェアハウスに格納してBIツールで可視化します。
- 複数のソースから製品情報を収集し、フォーマットを統一してから、新しいECサイトにデータをロードします。
- 定期的に更新される在庫データを抽出し、必要な情報だけを加工してから、リアルタイムで在庫管理システムに格納します。
- 顧客からのフィードバックを集め、それを分析しやすい形に変換して、評価システムに投入します。
関連用語
まとめ
- ETLはデータの抽出・変換・格納を行うプロセスである。
- 企業が異なるシステムからデータを統合しやすくするために重要な手法である。
- 複数の業務シーンでデータを整理し、効果的に活用するために使用される。
現場メモ
ETLの導入時には、異なるデータソースのフォーマットや構造の違いによるつまずきが生じやすいです。また、データの変換ルールを明確に定義しないと、後の分析で問題が発生することがあります。したがって、事前にしっかりとした計画を立て、関係者間でのコミュニケーションを図ることが重要です。