GraphQLとは？
意味・定義
GraphQLは、API（アプリケーションプログラミングインターフェース）の一種で、利用者が必要なデータを柔軟に取得できる技術です。従来のREST APIと異なり、クライアントが要求するデータの構造を指定できるため、過不足のないデータを一度のリクエストで取得できます。これにより、データの取得効率が向上し、ネットワークの負荷を軽減することが可能です。
目的・背景
GraphQLは、従来のAPI設計における課題を解決するために開発されました。REST APIでは、エンドポイントごとに異なるデータを取得する必要があり、複数のリクエストが必要になることが多いです。このため、クライアント側でのデータ取得が非効率になりがちでした。GraphQLは、クライアントが必要なデータを一度のリクエストで取得できるようにすることで、開発の迅速化やパフォーマンスの向上を図っています。
使い方・具体例
- クライアントアプリケーションから、必要なデータのフィールドを指定してリクエストを送信し、必要な情報のみを取得することができる。
- フロントエンド開発者は、データの構造を柔軟に変更できるため、バックエンドの変更に依存せずに機能を追加できる。
- モバイルアプリでは、データ通信量を削減するために、必要なデータだけを選択して取得することで、ユーザー体験を向上させる。
- 複数のリソースからのデータを一度のリクエストで取得できるため、画面表示のためのAPI呼び出しを最小限に抑えることができる。
- 開発者は、GraphQLのスキーマを利用して、APIの仕様を明確に文書化し、チーム内での共有を容易にする。
関連用語
まとめ
- GraphQLは、クライアントが必要なデータを柔軟に取得できるAPI技術である。
- 従来のREST APIの非効率性を解消し、データ取得の効率を向上させることを目的としている。
- フロントエンド開発者にとって、データの取得方法を柔軟に変更できる利点がある。
現場メモ
GraphQLを導入する際には、スキーマ設計が重要です。スキーマが不明確だと、クライアント側でのデータ取得が混乱を招く可能性があります。また、初期の学習コストが高く感じることもあるため、チーム全体での理解を深めるためのトレーニングが必要です。